「非常階段を急いで走り降り、そのまま逃走していったみたいです」
この日午前9時ごろ、男性と面会の約束があった知人の男女2人が部屋を訪れたが応答がなかったため、午前10時40分ごろに管理人を通じて「男性と連絡が取れない。鍵もかかっている」と110番通報。駆けつけた署員が血まみれの遺体を発見した。
男性はパーカーを着ていたが下半身は下着のみで、ダイニングキッチンにうつ伏せで倒れており、血のついた足跡も複数見つかった。
前日の7日午後7時ごろに男性が帰宅する姿がマンションの防犯カメラに映っており、警視庁はそれ以降に室内に侵入した犯人が男性を襲い、凶器を持ったまま施錠して逃走したとみている。捜査1課担当記者が複雑な事件の入り口をこう解説する。
「男性は、マンションでひとり暮らしをしていたとみられますが、合鍵をこの知人男性に預けており、通報で駆けつけた署員はその合鍵を使って部屋に入っています。発見時にテレビはつけっぱなしで室内を物色した形跡はなく、窓も含めて全て鍵がかかった密室状態でした。警視庁はこの知人以外にも合鍵を持っていた人物がいた可能性もあるとみて、遺体の身元確認を急ぐとともに不審者の目撃情報を収集するなど捜査を進めています」
現場はJR大森駅の南東約450メートルの住宅やマンション、オフィスビルが建ち並ぶ一角で、近くにはショッピングセンターもある。近くの飲食店を経営する60代の女性は取材にこう答えた。
「午前中にパトカーが集まり出して何かと思ったら、殺人事件だと近くの住民の方に聞いて驚きました。現場のマンションには60代以上の高齢者や外国人などが多く住んでいて、近隣住民との交流はあまりないそうです。事件が起きた部屋の隣に住んでいる方がうちの常連さんで、犯人らしき不審者を複数の住人が見たと教えてくれました。時間帯や物音など詳しいことは分かりませんが、非常階段を急いで走り降り、そのまま逃走していったみたいです」
遺体が見つかったマンションに住むという高齢女性は、被害者とみられる住人男性についてこう語った。
「近所付き合いがあるというほどではありませんが、挨拶をすれば必ず返してくれる爽やかなおじさんでした。交友関係のトラブルなどは一切聞いたことがありません。ここのマンションの管理人がゴミ出しについてうるさいのですが、お隣のおじさんは毎朝丁寧にゴミを捨てていた印象です」













