「『将来のパートナーとして考えていたからこそ』受け入れたことでした」

その後、相田さんは適応障害を発症し、現在も心療内科に通院。同時に帯状疱疹を発症し数日間、激しい痛みに耐える日々が続いたという。

さらに外資系企業で働く相田さんの収入は成果報酬が占める割合が多く、Aの独身偽装が発覚以降、心身の不調により仕事のパフォーマンスが急落し、収入も激減した。

Aと相田さん(本人提供)
Aと相田さん(本人提供)

「妻子がいると判明した今、おぞましく感じるのはAの性欲が異様なほど強かったことです。責任を持つからと膣内射精されたり、性感染症をうつされただけでなく、一晩で10回以上も求められることがあり、性交痛を感じて出血したこともありました。ホテル滞在中のAからリモート勤務中にもかかわらず行為を求められたり、Aが仕事中に自らの自慰行為中の写真や動画をLINEで送られたこともあります」

Aのリモート勤務中の行為には相田さんも躊躇したが、Aの誘いを断りきれなかったのだという。また、今回の独身偽装の判決が記事に取り上げられるたびに心無い言葉を浴びせられると相田さんは話す。

「Aは私との性交渉の様子をLINEのノート機能に詳しく記していました。その数は200回以上にも及びましたが、判決のことが報じられると『騙された方が悪い』『そんな回数してたら体目当てだと気づくだろ』などの言葉を浴びせられ、深く傷つきました。

私は過去のパートナーとのセックスレスで悩んだこともあったことから、求められることへの嬉しさももちろんありました。でも、それはAが結婚には体の相性が大事だと言っていたことや、私も『将来のパートナーとして考えていたからこそ』受け入れたことでした」

Aには約150万円の賠償命令が下ったが、「まだ手ぬるい」と相田さんは肩を震わせる。

Aがノート機能に綴った行為の内容(本人提供)
Aがノート機能に綴った行為の内容(本人提供)

「Aの独身偽装が発覚してから2年以上経ちますが、仕事のパフォーマンスが戻ったかといえば完全ではありません。日常生活の中でふとAとの思い出がよぎって困惑することもあります。異様な回数にも及ぶ性行為を受け入れた自身を責め涙することさえも。

男性不信に陥り、もう二度と男性に対して結婚はおろか交際したいと思うことも、子どもがほしいと思うこともないと考えると、ひどい仕打ちをされたと思います。裁判でAから反省の弁もありませんでしたし、なにより謝らなかったことが許せません」