「行ったことないけど」インフルエンサーが“ステマ”証言
前出の経営者は「サウナタイガーのInstagramには、スタイル抜群の水着美女がタグづけされており、SNSでの宣伝に力を入れていた」と証言する。
「サウナタイガー」をPRしたことがある女性インフルエンサーのAさんは匿名を条件にこう話す。
「私は2023年にサウナタイガーさんからPRを頼まれました。『39万円と高いけど、ビジター価格の安い部屋なら4人で1万円前後ではいれます』『高級料理が食べ放題、飲み放題だから最高、私のお気に入り』といった内容をSNSに投稿しました。
だけど、これまで実は一度も行ったこともなく、常連のテイで自らの水着姿と一緒に投稿しました。報酬ももちろんいただいていますが、詳細は身バレするので伏せさせてください」
依頼された投稿内容はステルスマーケティング（以下、ステマ）と呼ばれ、消費者が合理的な選択ができないため、2010年代から問題視されてきた。
当時は景品表示法が改正される前のことだったため規制はなかったものの、2023年10月からは「不当表示」としてステマは景品表示法違反の対象になっている。
Aさん以外にも「サウナタイガー」を評価するステマ投稿と思われるインフルエンサーたちの投稿は数多くあり、数十人のインフルエンサーらに質問状を送ったが、Aさん以外からは期日までに回答を得られなかった。
広告費にカネをかけるいっぽうで、ずさんな管理体制が次々とみえてきた高級サウナ店。ドアが開かず、助けが来ない灼熱のサウナのなか、松田さん夫婦は何を考えたのだろうか。
警視庁はオーナーの聞き取りを行ないつつ、慎重に捜査を進めている。
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取材・文／集英社オンライン編集部ニュース班
