「爆笑問題・太田さんからだけは『お前の闇を暴く』って一文が…」

––––それで市議会議員の選挙に?

実は4年前に一度、三郷の知り合いの方に「西尾くん、選挙に出てみれば」って誘われたことがあるんです。そのときは議員になってやりたいことがあるわけでもなかったので断ったけど、今はやりたいことができた。じゃあ、挑戦してみよう。やろうよってなって今年7月の市議選に出ることにしたんです。

ただ時期的には遅かった。僕が出馬を決めたのは1月だけど、普通は1年半ぐらい前からコツコツ準備するらしく、地元民じゃないので地盤もない。しかも(所属する)芸能事務所は基本「出馬NG」だったんですよね。

––––なんでNGなんですか?

事務所からすると、どこかの政党、ひとりの政治家を応援するみたいになっちゃうのであまりよろしくないらしいです。だから事務所をやめるつもりで相方のさがねに話したら「お前がやめるならオレも事務所をやめる」って。「X-GUNを続けるなら事務所に所属してなくても別にいいんちゃう」って言ってくれたんです。

でもマネージャーさんがやめなくていいように動いてくれて結果、やめずに済んで。ボキャブラ時代の仲間も「表立って応援できなくてごめんね」って言いながらも、応援LINEをくれてうれしかったですよ。

聴衆の前で話をする西尾さん(写真/公式Xより)
聴衆の前で話をする西尾さん(写真/公式Xより)

–––––でも選挙活動は大変だったのでは?

結構しんどかったです。選挙期間中の1週間は選挙カーに乗って1日中「西尾秀貴、西尾秀貴」って言いながら街を周るんですけど、窓を開けてないといけないので、まず単純に暑さがキツかった。

陣中見舞いに来たさがねが「お前、全然覇気ないし、おもんない」って言ってましたけど、いや、めっちゃしんどかったですから(笑)。

それに正直、勝算はほぼなかった。これがくりぃむしちゅーや爆笑問題さんなら寝てても受かるんだろうけど、オレ程度の知名度じゃ無理って思ってました。基本マイナス思考なんで。でもだからこそ必死でやるしかないってなって頑張れたので、この性格が功を奏したと思ってます。

––––当選した時の周りの反応は?

もうみんな一様によろこんでくれました。特に古坂(大魔王)は選挙に出る前から「落ちたら落ちたでおもしろいし、受かったら人を助ける仕事ができて最高じゃん」って後押ししてくれて。

当選したときは真っ先にXに投稿してくれたし、上田(晋也)くんや土田(晃之)も「自分たちの番組の企画で西尾さんを出せないかな」とか「芸人やめないよね? だったら全力で応援します」ってお祝いメールをくれて。

だけど太田さんからだけは「お前の闇を暴く」って一文が来てましたけど(笑)。太田さんなりのすごいいいメッセージだなと。