2025年9月に、集英社オンラインで反響が大きかった人気記事ベスト5をお送りする。

第1位は、都立高校の家庭科の教師がマッチングアプリで出会った男性から現金700万円をだまし取った容疑で逮捕された事件の記事だ。過去に勤務していた小学校では「優しい先生」として認知されていたという。

第2位は、被害が相次ぐクマ襲撃の記事。実際に襲われた猟師の実体験は臨場感にあふれ、話題となった。第3位は沖縄のホテルでシェフが刺殺された事件の記事、第4位は逮捕時に「立ちんぼ四天王」と呼ばれメディアに顔写真をさらされてしまった女性のインタビュー記事、第5位は元猿岩石・森脇和成さんのインタビュー記事だ。

第1~5位のランキングは以下の通り。

第1位
「優しい家庭科の先生だったのに…」都立高の女性教師(30)がアプリで出会った50代男性から700万円騙し取った容疑で逮捕、今年3月までは小学校に勤務で児童もショック

第2位
「撃ってくれ!」クマに顎を食いつかれた69歳猟師の必死の叫びに同僚は「弾ないんだわ!」素手の格闘の結末

第3位
〈沖縄・ホテル殺人事件〉大分の超人気シェフが包丁で刺殺…逮捕された息子(20)をブログで「あっぱれ!」と自慢していたのになぜ…?

第4位
逮捕され、ネットで“立ちんぼ四天王”と呼ばれた女性(21)の憤り「億も稼いでないし詐欺もしていない」「だから不起訴なのに…テレビやネットに名前も顔もさらされてどうすればいいの」

第5位
「有吉と一緒にもう一度あの道をたどってみたい」元猿岩石で俳優・森脇和成がみすえる未来「自分が売れるよりも劇団の名を広めたい」

↓以下記事本編

90年代後編、「進め!電波少年」のヒッチハイク企画で、日本中に社会現象を巻き起こしたお笑いコンビ「猿岩石」。その後、芸人として大ブレイクをはたしたボケの有吉弘行に対して、ツッコミの森脇和成はサラリーマン生活を経て現在は舞台役者として再出発している。 森脇は今、どんな思いで役者として邁進しているのか(前後編の後編)。 

根底にあるのは芸人時代のコント 

――猿岩石で大ブレイクした後に突然、芸能界を引退されサパークラブを経営。その後、サラリーマンを経て、現在は劇団に所属して舞台俳優と、目まぐるしく過ごされていますね。

森脇(以下、同)かつて所属していた事務所の後輩の女の子に誘われて観に行った舞台がきっかけで、今の劇団ノーティーボーイズと出会ったんです。実は猿岩石時代、電波少年の収録に行く1週間前に今の劇団の主催者・中島と劇場で会っていたそうなんです。

その頃の僕は素人同然で、中島は芸人としてトリをつとめていて、チラっとあいさつをした程度でしたが、向こうはテレビをみて「アイツらが出てるよ!」と覚えていてくれたみたいです。

そして、オファーをいただいて『畳屋バラッド』という舞台でいきなり主役をやらせてもらったんです。その作品は商店街の古い畳屋が地上げ屋と戦うというストーリーで、演じていてすごく面白かったですね。

そのときに「この劇団に入りたい!」と決意し、2021年に正式に劇団員として動き出しました。

「実は“名脇役”に憧れている」と話す森脇氏
「実は“名脇役”に憧れている」と話す森脇氏
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――今年7月に行われた舞台『騙っちゅーの!』では、詐欺師の黒幕役を演じていましたね。コメディータッチながらもラストにどんでん返しのあるストーリーでした。その演技力は、どのように磨かれてきたのでしょうか。

根底にあるのはやっぱり芸人時代のコントですよ。猿岩石を始めたときから有吉がネタを書いて、俺が一緒に立ち稽古をする。これが楽しい作業で、2人でゲラゲラ笑いながらコントを作り込んでいました。

今思えば脚本、演出、出演を一緒にやっていたんですよね。だから芸人でも役者でも、役を演じるという意味では通じるものがあるのかな。

――役を作り込むにあたり、心がけていることはありますか。

僕はちょっと卑怯かもしれないですけど、役作りをするときは“この役を誰が演じたら合うか”を想像して、その役者を頭の中でトレースするんです。

ものまねじゃなくて、その人を憑依して自分の中にイメージを入れていく作業ですね。そうじゃないと、80ページもの台本を覚えられるはずがありません。

――そういえば、猿岩石時代はツッコミという立ち位置でしたね。7月の舞台でのアドリブや、コミカルかつ鋭いツッコミも印象的でした。

役に入り込んでいればセリフを噛んでも大丈夫だと思っていて。日常生活でも噛むことはあるし、そこをどうカバーするかが勝負。怖さはないですね。実は終盤で、共演者の役名を間違えて呼んじゃったんですけど、そこもアドリブでなんとかごまかしました(笑)。

今、劇団員は13人いるんですが、みんなボケばかりで。つっこめるのは僕しかいないから、今はツッコミの人材不足ですね。