20分の時間投資で、その後の生産性を爆増させる
集中力が高まるだけではない。脳がリセットされれば、メタ認知もとうぜん向上する。午前中ずっと頭を悩ませていた問題。苦戦中だった企画の練り込み。それらを解決するアイデアが仮眠から覚めたとき不意に閃ひらめくことも珍しくない。
Apple、Google、Microsoftをはじめとする世界的企業ではオフィスのいたる場所に仮眠スペースが設けられている。パワーナップの有効性を物語る光景だろう。最近は日本でも従業員にパワーナップを推奨する企業が増えている。
パワーナップには文字どおり、目覚ましい力がある。やらない手はない。
在宅勤務なら、ベッドやソファに横になり、アラームをセットして眠るだけだ。オフィス勤務で仮眠スペースがないなら、昼休み中に空いている会議室を使う。もちろん自分のデスクに突っ伏して眠るのもありだ。
周囲が気になるなら自分の車のなかでリクライニングシートを倒すのもいいだろう。カラオケボックスや、マッサージチェアが置かれたネットカフェを利用する手もある。
ただし、寝すぎはNGである。仮眠は長くても30分だ。それを超えたら本格的なノンレム睡眠に突入する。そうなると起きるのがつらくなるだけではなく、いわゆる睡眠慣性に陥ってしまう。目覚めても頭が重く、ボーッとした状態が続いてしまうのだ。それでは完全に逆効果である。
必ずタイマーをセットし、20分程度の仮眠で終わらせる。その点だけは厳守だ。「昼間に寝るなんて怠けだ」「寝ている時間がもったいない」そんなくだらない考えは捨てよう。パワーナップは午後のパフォーマンスを最大化するための戦略的な休息なのだ。所用時間はわずか20〜30分。昼寝は夜の睡眠の3倍の効果があるとさえ言われる。強力なレバレッジである。
即効性があって、時間もお金もかからない。パワーナップは完璧なエナジーチャージだろう。
文/堀江貴文 写真/shutterstock













