「土地を貸したり売ったりした人は嬉しいんじゃない?」

栃木県高根沢町の雑木林と畑があった場所で2016年から稼働しているメガソーラー。その近くに住む60代男性・Aさんは困っていることは今あまりないと話した。

「ここは反対運動はなく稼働してからも変わったことはありません。メガソーラーのせいで特に暑く感じることもないし、原発が建つのは嫌だけどそんな話とは違うしね。

恩恵もないけど雑木林が開かれて見晴らしがよくなり、土地を貸したり売ったりした人は嬉しいんじゃない? 銅線かっぱらいが何度か起きて警察沙汰になったけど最近は減ったしね。だから心配はむしろ今後のことかな。耐用年数を超えた後、このパネルの処分をどうするのかというのは気になりますね」(Aさん)

ソーラーパネルに囲まれた地域で暮らす男性が取材に答えてくれた(撮影/集英社オンライン)
ソーラーパネルに囲まれた地域で暮らす男性が取材に答えてくれた(撮影/集英社オンライン)

別の60代男性・Bさんも「人の手を加える物だし環境にいいことはないだろうから施設はない方がいいとは思う。壊れた時や処分する時にどうするのかが決まっているのかもわからない。何か問題が出るとしたらそういうタイミングなんだろうね」と、漠然とした心配を口にした。

農業を営む60代男性・Cさんは自分もパネルを設置した。

「ウチも太陽光パネルを知人の勧めで3000万円近くかけて300枚設置した。借金返済までまだ17年くらいかかるな。ほかにメンテナンス費用もかかるけど、もともと遊ばせていた土地を活用できて年間で100万円くらいは利益になるから農業が不作の時には助かっているよ。ただ、売電価格も年々下がっているから今後参入する人は厳しいかもしれないな」(Cさん)