新人市議の片桐氏は元参政党メンバー内で運営費をめぐり内紛

美しくない話が聞こえてくるのは反田久保派だけではない。10月の出直し選で唯一田久保氏支持を掲げて当選した無所属新人の片桐基至市議(45)についても、同氏が代表理事を務める市内の一般社団法人「I」(仮名)で運営を巡る内紛が起きている。

田久保派といわれ、唯一当選した片桐氏(撮影/集英社オンライン)
田久保派といわれ、唯一当選した片桐氏(撮影/集英社オンライン)

I団体は「循環型環境保全と地域経済の好循環をはかり里山景観を維持し地域の農林水産業を守り支援する」ことを目的に2023年6月に片桐市議と建設業のA氏、行政書士のB氏の3人が理事となって設立した。

3人はいずれも当時参政党メンバーで、設立時には参政党の元ボードメンバーの1人が1000万円を団体に寄付し、これが運営の原資となった。その後、この元ボードメンバーが神谷宗幣党首と袂を分かち、片桐市議も参政党を離れた経緯がある。

この3人の中で片桐市議とA氏がB氏と対立。まずB氏に近い関係者が話す。

「設立直後の2023年7~8月に片桐氏とA氏は社屋工事の資材購入名目などで550万円を手持ち現金として預かり、一部がその年9月の前回市議選に出馬した片桐氏の選挙資金に充てられました。

しかし、工事は行なわれず、昨年5月に理事と幹事が集まった席でA氏は未着工であることなどについて『法律的に多分ダメでしょう。それは百も承知』と発言しました。これらは特別背任罪ではないかと思い昨年8月ごろに警察に資料を渡しています」(同関係者)