岸田・石破両氏が間違った「対トランプ対応」

9月に暗殺された米保守系活動家のチャーリー・カーク氏の死は、米国だけでなく欧州の保守派にも大きな影響を与えた。

カークはリベラルなポリコレ思想に対するアンチの代表格だったからだ。ポリコレ思想に染まった日本の政治家にはピンと来ないかもしれないが、現在のトランプ政権とうまくやっていくには、反ポリコレの時代風潮を踏まえることが重要である。

仮にチャーリー・カーク氏の死についてコメントを求められた際、しっかりとした対応ができるように準備しておくべきだろう。

岸田・石破などの過去の首相が口にしているエリート主義に基づくポピュリズムへの嫌悪などは間違っても口に出してはいけない。高市新首相は前任者らよりも上手にこなさせそうなので心配が杞憂に終わることを願っている。

トランプ大統領と高市首相の初会談、そのケミストリーは基本的には良好な形となるだろう。しかし、その上で、トランプ大統領は米国大統領として更なる国益を追求することは当然だ。その中で、高市首相がトランプ大統領から何を勝ち取っていくのか、その初手に注目したい。

文/渡瀬裕哉 写真/shutterstock