「生まれ育った横須賀は防衛の街」出身地のゆかりアピールも、心配の声
進次郎氏は21日、さっそく首相官邸で記者団の取材に応じ、「私の生まれ育った横須賀は防衛の街」「自衛隊と大変つながりの深い環境で生まれ育ち、政治家の活動を続けてきた」と、出身地と防衛のつながりをアピールした。
確かに彼は、2023年には衆院安保委員会の与党筆頭理事、2024年には安全保障委員長も務めるなど、安全保障分野においても一定の経験を積んできた。だが、進次郎氏のこれまでの外交・安全保障に関する発言をひもとくと、不安の声も。
進次郎氏は昨年の総裁選で、記者から中国訪問の経験を聞かれた際に「台湾には行ったことがあります。中国にはありません」と発言。中国と台湾の微妙な関係を踏まえると、中国について聞かれて台湾を持ち出すのはセンスがない。これには自民党の中からも「首相になってこんな発言をしたら、国際問題になりかねない」とあきれる声があがったのだ。
また、カナダでのG7をめぐっては「(カナダの)トルドー首相は就任した年は43歳。私は今43歳」と、「自分が首相に就任したら同い年での就任」とアピール。北朝鮮による日本人拉致問題についても「首相になればトップ同士、同世代」と、金正恩総書記との「同年代」を強調。
「同世代」ということを主張するばかりで、外交・安全保障分野について具体的な政策をほとんど語らなかったことから、今回の防衛相就任も「ボロが出ないといいが…」(自民党関係者)と不安視されているのだ。