「気持ちが先に“普通の女の子”に戻っちゃった」

あまりの多忙さに病院送りになっても「気力はありました」と話すが、引退を決めたあとから「身体に異変を感じた」こともあった。

「今だから話せる内容ですが、現役時代いくら激務でも全く下の方が痛くなることがなかったのに、引退が決まった1か月前から、撮影中に痛くなるようになっちゃったんです。引退作の撮影も、痛くて痛くて撮影を何回か中断してしまいました。引退を決めて、気持ちが先に“普通の女の子”に戻っちゃったんだなって……」

それまではどんなハードな内容の撮影があっても「寝れば忘れるんですよね!」と明かした上原さん。そんな彼女でも現役時代に唯一つらかった撮影があったという。

「アフリカでの撮影だったんですが、男優はあちらの国のプロの方で、それは全然問題なかったんです。でも、私、動物が苦手で……。撮影場所はもちろん泊まる場所もキャンプ場のテントみたいなところで、外に一歩出たらサイとかカバがいるんですよ(苦笑)。

移動中のタクシーも動物と並走のような状態で『目を合わせちゃだめ!』なんて言われて…すごく怖かったです(笑)」

アフリカでの撮影は怖かったと語る上原亜衣 撮影/齋藤周造
アフリカでの撮影は怖かったと語る上原亜衣 撮影/齋藤周造

「ほとんどNGなし」の最強セクシー女優だった彼女でも、野生動物には慄(おのの)いたと語る。それでもしっかりと務め上げた上原さん。セクシービデオには男優の存在も欠かせないが、世に数々の作品を送り出した彼女が「すごい!」と思うセクシー男優はいるのだろうか。

「やっぱりしみけんさんですね! しみけんさんはデビューした当初から、いろいろなメーカーさんに私のことをおすすめしてくれた恩人です。もちろん撮影でもベテランでいながらすごく優しいので、ハードな内容の撮影の時でも『しみけんさんなら何があっても受け止めてくれるな』っていう安心感がありました。いろんな意味で(笑)」

楽しげに語る上原さんに、「では女優さんでは誰が凄いですか?」と聞くと…。

「売れている女優さんのほとんどが意識が高く、尊敬する部分がたくさんありました。中でも波多野結衣ちゃんや大槻ひびきちゃんは凄いなって尊敬しています。…ただセクシー女優の子たちと仲良くなったのって、引退してからなんです。とにかく忙しかったから誰とも遊ぶ暇がなかったんですよね」