〈高市トレード早くも終焉〉公明党の連立離脱で日経225先物夜間取引終値は2420円安…まさかの「小泉進次郎総裁」誕生なら相場の底が抜ける最悪のシナリオ
政局の不透明感が株式市場を揺さぶっている。公明党が連立離脱を通告した、10月11日の大阪取引所の日経225先物は前日比2420円安の4万5200円で夜間取引を終えた。高市新総裁誕生で日経平均株価は史上初の4万8000円を突破したが、早くも「高市トレード」は終焉を迎えた。
今後は「高市首相」か、野党連合による非自民の候補者か、が焦点となりそうだが、まさかの自民党総裁選やり直しという議論も出てきた。仮に「小泉進次郎総裁」が誕生することになれば、相場が大荒れとなるのは間違いない。
石破政権との距離が近い小泉進次郎氏
仮に船田氏が提案する通り、総裁選をやり直したとすれば、有力候補は小泉進次郎氏になるはずだ。そして「小泉新総裁」の誕生は正にブラック・スワンである。
先の総裁選では、加藤勝信財務相が小泉氏の選挙対策本部を務めていた。小泉氏を熱心にバックアップしていたのは財務省出身の議員や官僚だったのだ。
小泉氏は財政健全派で、石破政権との距離が近い。将来の世代にツケを回さないスタンスが強く、株安を誘引すると見られていた。
現在の株式相場には、超小数与党でも自民党の高市総裁が首相に選出されることを期待する、「高市トレード」の片鱗が残っているのは間違いない。それすら覆されることになると、相場の底が抜けて大暴落を引き起こす可能性があるのだ。
高市新総裁、就任直後の日経平均株価 (写真/共同通信社)
すべての画像を見る
取材・文/不破聡