日本の政界への工作や資金集めの実態も韓国での捜査で明らかになる?
いっぽうの金建希氏は、8月12日に逮捕されたが特検への供述を完全拒否。8月29日にネックレスを不当に受領したり株価操作をしたりしたなどとして起訴された。これに加えて、高速道路計画を一族が所有する土地の近くに変更させたとする疑惑が追加で持ち上がり、捜査が続いている。
韓国のキリスト教牧師は「旧統一教会は韓国キリスト教では異端扱いされていますが、韓国にはそうした教団は多く、日本社会が感じるような存在感はありません。グループ企業が食品販売や建設、病院経営まで展開しており、ビジネスに熱心な宗教団体、というイメージが強かったです」と話す。
その教団が今回、前政権の腐敗の象徴のような形で注目されることになった。教団には韓総裁に次ぐ権威をもつ人物が見当たらず、トップが逮捕、収監されれば教団がどうなるか予測がつかないとの声が多い。
いっぽうで「日本の政界への工作や日本での資金集めの実態も韓国での捜査で明らかになる可能性があり、注視している」と大手紙社会部デスクは話す。
数十年前から米政界にも影響力を持ってきた教団への捜査に対しては、米連邦議会のキングリッチ元下院議長が、韓国の李在明政権に「マザー・ムーン(韓総裁)を破壊する狂った意図があるようだ」と非難したと報じられた。
トランプ大統領も過去に教団行事にビデオメッセージを寄せるなど良好な関係にあったとみられ、韓国裁判所が逮捕状を出すかどうかは日本や米韓関係にも影響する可能性がある。
取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班