教育長「はらわたが煮えくり返る思い」

「専門学校に通った後に教員になった」と周囲に話をしていた石山容疑者だが、神奈川県・葉山町教育委員会によると、16年3月に高校を卒業した後、6年間かけて4年制の大学を卒業し、22年4月に臨時採用教師として採用された。

今年3月まで町内の公立小学校に勤務したのち、4月からは中学校へ勤務していた。中学校と高校の第一種保健体育課の教員免許を保有している。

教育委員会の関係者が話す。

「彼は毎年、神奈川県による本採用の教員試験を受けていましたが、毎年連続で落ちていました。そのため、今年度も臨時職員なわけです」

石川容疑者は小学校の免許は持ってないものの、保健体育の免許を持っていることから、特例として特別支援学級での指導ができるとして、臨時免許の扱いで小学校に勤務していた。

小学校で3年間、特別支援学級の担任を続け、今年4月からも中学校で同じように特別支援学級の担任を受け持っていた。

石川容疑者
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同町の教育委員会が3日夜に開いた会見で、稲垣一郎教育長は以下のように強い口調で説明した。

「担任をするほか、小学校では、3、4、6年生の保健体育の授業に先生として出ていました。放課後クラブでは、サッカークラブや陸上部の面倒をみていたという話があります。

本人はサッカーが好きなようですが、中学校では野球部の副顧問をしていました。勤務態度が悪いなどの報告はなく、明るい先生だったと聞いています。逮捕当日から学校側としては無断欠席の扱いです。

お父さんお母さんもいらっしゃるはずですし、結婚していないものの一緒に住んでいらっしゃる方もいらっしゃると伺っています。今の段階で、家族側からも一切話がございません。非常に憤慨しております。

葉山の教育はいま、地に落ちている。再発防止に力を入れて必ず、立ち直らせていきます」