額をタッピングしたら食欲が半分以下まで減退した!

暴飲暴食を防ぐテクニックとして参考にするといいのが、「おでこをトントントンとタッピングするだけで湧いてきた食欲を解消できる」という研究です。

ニューヨーク市聖路加病院ウェイルらが行った実験で、肥満傾向の被験者の好きな食べものへの欲求を減らす方法として、以下の4つのアクションを比較して実験しました。

①指で自分の額(おでこ)を30秒タッピングする× 4回
②指で耳を30秒タッピングする× 4回
③つま先で床を30秒トントンと叩く× 4回
④空白の壁を30秒見つめる× 4回

その結果、どのアクションも回数を重ねるごとに一定の食欲抑制効果があることが判明しました。さらに、①の額をタッピングするケースがもっとも高い効果があり、食欲が半分から1/3程度まで減退することもわかったそうです。

写真/Shutterstock
写真/Shutterstock
すべての画像を見る

こういったタッピングは、おでこ以外にも、眉毛、目尻、目の下、顎、鎖骨などに行う「EFT(感情解放法)」と呼ばれるストレス解消法として知られ、その効果についてさまざまな議論がされています。ベングリオン大学のクロンドが行った、EFTに関する過去の研究を総合的に検討した「メタ分析」(複数の研究結果を統合し分析すること)によると、EFTは不安解消に効果があると結論づけています。

ただし、ダイエットをしたいがために空腹を我慢することはいいこととは言えません。そもそも空腹になると、心の安定と深く関係する幸せホルモンのセロトニンが減少します。イライラするのはこのためで、セロトニンが不足すると、うつ病や不眠症などの精神疾患に陥りやすいと言われているほどです。

血糖値の低下もイライラが止まらなくなる原因です。無理をして「食べない」という選択は控え、あくまで「食べすぎ注意」の際に行う緊急時のアクションとしてとり入れましょう。