弁当作りの負担感…自治体が始めた「新たな選択肢」

学童のお弁当問題をめぐっては、自治体で新たな取り組みが広がりを見せている。

東京都調布市では、今年度の夏休み期間に市内のすべての学童クラブで、弁当事業者による弁当提供を実施することにしたという。

調布市役所(PhotoACより)
調布市役所(PhotoACより)

「これまでは、一部の学童クラブで夏休み期間中にレトルトカレーやおにぎりなどを用意する形で、保護者の負担軽減につなげるという取り組みはしていました。全体的に見ても学童クラブでのお弁当提供に関するニーズは高まっていたという背景があります。

令和6年度の春休み期間に、一部の学童クラブで弁当事業者による弁当提供の試行実施を行ないました。その結果、保護者から『良い取り組みだと思う。夏休みも利用したい』という声を多くいただいたので、保護者の方の就労支援の一環という形で、今年度からお弁当提供を実施することになりました」

このように話す同市の担当者によれば、「希望者はオンライン上で申し込みをしていただければ業者の弁当を利用できる」という。

「基本的には保護者の方にお弁当を用意していただくことが前提というスタンスではありますが、保護者が忙しかったり、どうしてもお弁当の用意が難しかったりする場合に、希望すれば市が選定した事業者の提供する弁当を利用できます。利用にあたっては、前日の夜までにオンラインで事業者に申込みをしていただく形になります。費用は保護者に負担していただきます。

ただ、食物アレルギーのあるお子様に関しては利用を控えていただくというルールにしており、その点に関しては保護者の方にも必ずご協力いただきたいと考えています」

写真はイメージです(PhotoACより)
写真はイメージです(PhotoACより)

最後に担当者はこのように付け加えた。

「現場の方と話すと、『やっぱりお母さんの作ったお弁当がいい』というお子さんが多いみたいです。コンビニのパンでも、市販のお惣菜を詰め替えたものでもいいのですが、どんな形であれ『お母さんが用意してくれたもの』が、お子さんからするとやっぱり嬉しいようですね」