「どの政党と連立するかということになると色んな騒動になる」
仮に運良く、参院選で自・公で過半数を維持できたとしても、衆院が少数与党のままでは、現在のような難しい舵取りが続くことに変わりはない。
こうした苦境を乗り越える手段の一つが、参院選後に、連立を組み直し、少数与党から脱却すること。しかし、その道のりは容易ではない。国民民主党や日本維新の会との連立拡大、立憲民主党との「大連立」なども囁かれるが、前述の講演会で岸田氏はその難しさを語っていた。
「立民みたいに、右と左の幅が広い政党ですと、連立まで行くと、かなり党内でガタガタする。(他の選択肢にしても)自民党の中も結構幅が広いですから、どの政党と連立するかということになると、それは色んな騒動になると思います」
参院選後の連立の組み直しにも様々な障壁が存在する。となると、石破総理の脳裏に、少数与党脱却に向けた、もう一つの選択肢が浮かぶ。それは、どこかのタイミングで、衆院選に勝ち、自・公で過半数の議席を回復することだ。成功すれば、党内の求心力は高まり、長期政権への展望も見えてくるからだ。