「山尾ショック」を打ち消せるのはダブル選?

「山尾氏に当選してほしくないから、国民民主党に入れたくないという声も聞く。これから参院選で山尾氏が街頭に立つ機会も増えるため、そうした声はますます大きくなっていくかもしれない」(国民民主党関係者)という懸念に直面している国民民主。

ただ、そうした「山尾ショック」を打ち消せる可能性があるとささやかれているのが「衆参ダブル選」だ。

玉木代表とのツーショットをXで公開した山尾氏(山尾氏公式Xより)
玉木代表とのツーショットをXで公開した山尾氏(山尾氏公式Xより)

玉木氏は、立憲民主党が国会会期末に内閣不信任決議案を提出した場合の対応について「政治、経済状況を踏まえて総合的に判断するが、基本的には厳しい姿勢で臨む」と述べ、賛成する可能性を示唆。

少数与党の状況下で内閣不信任決議案が提出され、野党の賛成多数で可決された場合、石破内閣は衆院の解散か総辞職を迫られることになる。

「コメは売るほどある」という発言で、崖っぷちの石破政権をさらに追い込んだ、江藤拓氏(本人Xより)
「コメは売るほどある」という発言で、崖っぷちの石破政権をさらに追い込んだ、江藤拓氏(本人Xより)
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「衆院も解散されて『衆参ダブル選』となれば、山尾氏の存在が今よりも目立たなくなるし、国民民主としては党勢がピークのときに衆院選を戦えるから、早く解散してほしいのだろう」(立憲議員)

ただ、国民民主が勢いに乗る一方で党勢が伸び悩む立憲は、衆院解散への警戒もあり、不信任決議案の提出について引き続き慎重に検討する構えを崩していない。

「山尾ショック」を乗り越え、夏の一大決戦で結果を残すことができるか。2018年の旧国民民主党結党以来、最大のチャンスにして、一瞬で逆風が吹き荒れるかもしれない選挙のゆくえは……。

取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班