週刊誌に掲載後の影響「“対策”を考えるようになった」

 ――阿部さんは過去にパパラッチされたことがありましたね。そのときはどう思いましたか? 追われていることには気付いていました?

いつからかはわかりませんが、最後のほうは追われていることに気付きました。コンビニから出るときに怪しい車が停まっていたり、すれ違う人に違和感を覚えたり……。最初は「なんかおかしいな」程度だったのが、徐々に「これは確実に追われているな」と確信に変わっていくんです。

でも、実はこの経験は今回の作品にすごく活かされていて、ドラマでも同じようなシーンがあったんですよ。僕はそれをタレントの立場でリアルに体験しているので、演じるうえで臨場感を出せたのかもしれません。これはもうフィクションではなく、本当に“張り込み”ってあるんだなと、自分の中で現実としてわかっているので。

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――週刊誌に掲載されたときに周囲からは怒られましたか?

めちゃくちゃ怒られました(笑)。本当に、ものすごく反省しましたね。

当時周りの方に言われて、いちばん心に残っているのが「ダサいことだけはしないで。それだけだから」と僕を支えてくれたある方からの言葉です。当時はまだ未成年だったこともあり、その言葉がすごく心に響きました。

真意はわかりませんが、たぶん「品性を欠くようなことや、世間に見せられないようなことはするな」というメッセージだったのかなと思います。今でも強く印象に残っている言葉です。

――記者に張り込まれたり、週刊誌に掲載されたりしたことは、今の阿部さんにどういった影響を与えていますか? とても追いづらかった印象です。

週刊誌に報じられたことで、今回の作品でも僕にしかできない演技ができたと思いますし、プライベートにも大きな影響がありました。

後ろめたいことをしてなくても、尾行されるのは決していい気持ちではない。誰かに追われているように感じたときは、振り返るのではなく車のミラーで後ろを確認したり、出口が多い建物に入ったり、そのままエレベーターに乗って別の出口から出てみたり(笑)。

あと、昔何かの作品で、記者をまくために楽屋で知人の俳優と服を交換するというシーンを観たことがあったんです。それを参考にしてみるなど、いろいろな“対策”を考えるようになりましたね。