「同じ船に乗っているけど、自分の人生もある」

――7ORDERを結成する際は、メンバーの誰かから声が上がったのでしょうか?

阿部顕嵐(以下、同) メンバー全員が事務所を辞めて、しばらくはバラバラの状態でしたが、以前から「また機会があったらやりたいよね」って話していたんです。誰か一人が言い出したというよりは、みんなが自然と「またグループで活動したい」という気持ちになっていったのが、きっかけだったと思います。

方針については、特定のことに絞っていたわけではなくて、「興味があることは全部やってみたい」という思いが強かったですね。

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――グループで活動するには、いろんな難しさがありますよね。実際にそれを感じたことはありますか?

グループで活動するうえで、僕がいつも感じているのは、「自分だけじゃなく、メンバーの人生も背負っている」ということです。それぞれに責任があるんですよね。

ただ、みんなの人生を背負っているとはいえ、自分の人生とごちゃ混ぜにしてはいけない。このバランスを取るのが本当に難しくて、一つ間違えると、言い方はよくないかもしれませんが、“依存”のような、あまりよくない関係性になってしまうこともあると思うんです。

特に僕は幼い頃からグループで活動してきたので、その境界線がわからなくなってしまうことも多い。みんなが同じ船に乗っているけれど、それぞれに自分の人生がある……。これは、グループで活動している方々は多かれ少なかれ抱えている悩みなんじゃないかなと思います。

――「責任」という言葉が出ましたが、グループで活動する中で、個人の仕事をすることはどう考えていましたか?

僕が個人で仕事を受けたときも、メンバーは喜んで応援してくれましたし、逆にメンバーがそうした仕事をするときは、自分のことのように嬉しくなります。

たぶん、メンバー全員が思っていることだと思うんですが、「まずは自分が売れなきゃいけない」と感じているんです。「自分が売れて、グループを引っ張っていく」という責任感ですね。これは、昔からずっと持ち続けている感覚です。

グループって、ちょっと“家族”に近いのかもしれません。甘えるだけの関係ではなく、ちゃんと独り立ちして、支え合いたいと思える存在。でも、もちろん自分自身の人生もあるので、そのバランスをどう取るかが大事なんだと思います。

7ORDER「Re:ally?」CDジャケット
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