GUの強みは「ブランド見えする服」

他方GUはユニクロの5分の1ほどの店舗数しかありません。ユニクロ以外のファストファッションブランドにも勝てません。

だからこそ彼らはデザインに特化しています。

数を作れない以上、素材のよさで差別化はできない。では小規模の強みを活かしユニクロが作れない「トレンドデザイン」を追求する道を選んでいます。

「ユニクロの素材、どんどん劣化してない?」問題にMBが意外すぎる一発回答「素材のユニクロ、デザインのGU、であることは間違いない。けれど……」_2

だからこそGUは型数も多く、デザインバリエーションも非常に多い、「ブランド見えする服」として人気を博しています。

その反面、ユニクロほど素材にこだわることができないため、いささかチープさを感じさせてしまうことも。強みは「デザイン」にあり、弱みは「素材」にあるといえるでしょう。

さらに深掘りしていきます。

ユニクロの店舗数は2513店舗と書きましたが、実はそのうちの国内の店舗は全体の1/3ほどしかありません。ユニクロは日本から始まったローカルブランドですが、今では海外店舗のほうが多いグローバルブランドに成長しています。だからこそ「日本市場」を昔ほど意識していません。

広告も外国人モデル、展開アイテムも日本の流行を意識していません。

いっぽうGUは現在海外店舗数はわずかで。その大半がアジアです。国内及びアジア市場に注力しているからこそ、だからこそ日本市場に向けた細やかなトレンドを追いかけることができています。

GUは日本で人気のCtoCアプリ「メルカリ」などを徹底的にリサーチするなどして、人気のある古着デザインをリプロダクトしていると聞きます。

昨今異常な盛り上がりを見せているヴィンテージのスウェットやTシャツを模して作ったり…限定的な市場だからこそ可能な丁寧なマーケティングがうかがえます。