告白したことを後悔していない
医師に「自閉症である」と診断される少し前から、愛川はパニック障害に陥ってしまった。当時の心境を聞くと「本当に必死で覚えていない」という。
「当時は相当落ち込みました。なんで? まさかうちの子が…って。周りにも親族にも自閉症の子がいないから対処法もわからないし、誰にも相談できなかった。自閉症を調べれば調べるほど怖くなりました。グレーゾーンから重症まであって、息子がどの程度なのかもわからなくて、頭の中は不安だらけでした」
しかし、ネットの情報もネガティブなものばかりではなかった。「療育を受けるのは早いほうがいい」という書き込みを見つけて、保育園と併用で週2回の個別療育に加え、行政の療育センターにも週2回、親子で通うことになった。
「週2回、療育センターに一緒に行くのはすごく大変でした。車でしかいけない距離だったのですが、私はペーパードライバーだったので、運転するのも大変だった。でも、本当に行ってよかったです。
先生も一緒に通っているお友達も親御さんも親切な人ばかりでした。卒業するときにはなんていい場所だったんだろう、こんな場所で幼少期を過ごせて私たち親子は幸せだったな、一緒に成長できたな、としみじみ思えました」
また息子が自閉症であることをカミングアウトしたことで「私も悩んでいました」「愛川さんの告白が励みになりました」と声をかけられることや、DMをもらうことが多かったそうだ。彼女は告白したことを後悔していないと話す。
「今は不思議とそんなに重く考えていないんです。息子は苦手なことも多いけど、得意なこともたくさんある。受け入れる前はしんどかったけど、今は個性の一つとして捉えてます。ママたちみんなで頑張っていこうよ!って悩んでいるママたちに伝えたいです」