「どんだけ並ばすねん(笑)」の声も

開幕日とあって14万人超の来場者が見込まれたこの日。「10時入場」「11時入場」と時間枠で区切られた列の中では午前9時の段階から待機する人の姿もあり、待ち時間を考慮して日傘をさしたり、持参した椅子に腰をかけるなどしていた。

午前11時入場枠で10時前から並ぶ来場者の姿
午前11時入場枠で10時前から並ぶ来場者の姿

開幕直後からいきなりの長蛇の列に11時枠入場で孫と2人で訪れた大阪市内の70代女性は、はしゃぐ孫の横で苦笑いの様子だった。

「孫がミャクミャク好きで、『どうしても行きたい』言うから、混まんうちに早めに行っとくかと思ったら激混みやん(笑)。“並ばない万博”言うとったのに、どんだけ並ぶばすねん(笑)。もう足痛いわ~」

入場ゲート前の列に加わるまではいくつかの地点に誘導されるのだが、「どないなってんの、これ?」などぼやきとともに人だまりができる場面もあった。

それでも、兵庫県から来た50代男性は長蛇の列に理解を示す。

「開幕10日前ぐらいまで盛り上がってへんかったし、吉村知事も『並ばない万博』をうたってたけど、開幕式直前ぐらいから一斉にメディアが報道し始めたのもあるんか、やっぱり並びましたね(笑)。70年万博も暑い中、めっちゃ並んだっていうし、安全に会場に来られただけマシですね」

会場内に入ると、各パビリオンの前には予約制とはいえ、基本長蛇の列が並び、コンビニや飲食店前、また大屋根リングにのぼるエスカレーターの前にも順番待ちで列をなしていた。

1杯3850円(税込)で話題の「えきそば」を販売する「まねきフューチャースタジオジャパン」の前には、雨の中、傘を差しながら長い列ができた。昼食どきを過ぎた午後2時半の時点で2時間待ちだというが、列に並ぶ大阪府在住の60代パート主婦はいう。

「雨が降ってきて寒くなってきたんで温かい食事を求めて辿り着きました。まぁ並んでるけど、この程度ならしゃーないと思って15分ぐらい並んだら、整理券をもらうためだけの行列でした(笑)。呼ばれるまでに2時間以上かかるらしくて…。高いけど、記念やと思って食べてみます」

1杯3850円(税込)で話題の「えきそば」
1杯3850円(税込)で話題の「えきそば」