そもそも○○状態のときは尿意を感じにくい
ライブ鑑賞などといった推し活では、アドレナリンが出て興奮状態になる方が多いと思われるが、それも尿意に関係しているという。
「そもそも興奮状態になっていると、アドレナリンが優位になっているため、尿意は忘れやすくなっているはずです。
逆に、家に帰ってきたら急に尿意が湧いたといった経験がある方も多いと思いますが、それは交感神経が副交感神経に切り替わったタイミング、つまりリラックス状態になったから、尿意を感じやすくなったのだと考えられます」
室宮氏いわく、標準的な膀胱であれば2~3時間はトイレの心配はしなくて済むとのことだが、ではなぜ、こういった抗利尿作用の対策法が模索されるほど、トイレに行けないことへの不安感を抱えている方々が多いのだろう。
「最近の若い世代のなかには、トイレへ不安感を持っている人や頻尿の人が増えているように感じます。たとえば、トイレに間に合わず漏らしてしまったなどの失敗の経験があると、それが原因で頻尿になってしまう方もいます。
また、特に若い女性のなかには美容や健康のために水分をたくさん摂取し、それにより頻尿を発症したという方も増えています。
諸説ありますが、運動しない日に関しては体重1kgあたり30cc弱の水分摂取で十分と言われています。つまり体重50kgの人であれば1日1500ccが目安ということです。
頻尿が気になる方はもう少し水分量を抑えてもいいかもしれません。しかし、夏場などは脱水になる可能性が高いので気をつけてください」
――医学的には糖質や炭水化物が含まれている食べ物で、一時的な尿量の減少はあるとのことだが、SNSで話題を呼んだボンタンアメで「尿意が消える」というのはさすがに個人の体験にもとづいたプラセボ効果(偽薬効果)に近いのだろう。
取材・文/十六夜瑠奈(A4studio)