すき家以外を運営する子会社でも事件が発生…

「愛知県の店舗で58歳の女性従業員がワンオペ中に倒れ、3時間以上放置されたままで死亡してしまったのです。女性は午前5時半頃に意識を失ったが、厨房内にいたため、客にも気づかれることなく、午前9時前に出勤した次のシフト担当者によって発見。すぐに救急搬送されたものの蘇生は間に合わず、死亡が確認された。この女性も複数の店舗を“掛け持ち”して働いていたようだ」(前出・週刊誌記者)

当時、すき家では早朝のワンオペ体制が依然残っており、その時間帯に起きた出来事だった。もし従業員が複数いれば、蘇生措置をすみやかに行なうなどして最悪の結末は避けることができたかもしれない。

この件を受け、すき家は同年6月、朝帯のワンオペを廃止した。

写真はイメージです(PhotoAC)
写真はイメージです(PhotoAC)

他にも、43万円の賃金未払いやアルバイトの面接を受けに来た女性に対するわいせつ行為など、多くの不祥事を重ねてきたすき家。

しかし、これほどまでに世間を騒がせているにもかかわらず、業績は好調。特にコロナ禍以降は、牛丼チェーンの中でも“一人勝ち”の状態と言える。

「ゼンショーの2024年4~12月期の営業利益は約580億円で過去最高益に達し、中でも国内外のすき家事業である『グローバルすき家』の営業利益は202億500万円と健闘した。飲食店が軒並み苦境を強いられたコロナ禍でも、すき家だけが着々と店舗数を拡大。同じ牛丼チェーンの吉野家や松屋とは異なり、ロードサイドの店舗を開拓することで客足を繋ぎとめることに成功した」(経済誌記者)

なか卯、ココスなども運営するゼンショー(公式HPより)
なか卯、ココスなども運営するゼンショー(公式HPより)
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だが今回の騒動は経営の最優先課題に“食の安全”を掲げ、「食べる物に、世界一臆病な企業でありたい。」とするゼンショーにとっては、あまりの痛手だろう。

「実は、ゼンショーが衛生問題に直面したのはこれが初めてではない。2017年に子会社『フレッシュコーポレーション』が運営する惣菜店『でりしゃす』で総菜を購入した客がO157に感染。感染した22名のうち3歳女児が死亡する事件が起きました。

業態の違う子会社の出来事で、ゼンショーの過失は認定されなかったが、食の安全への取り組みが行き届いていたのか疑問視する声もあった。今回はすき家での出来事であり、原因の解明と対策は必須です」(同前)

果たしてどう乗り越えるか。

取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班