「大手芸能事務所に比べるとライバー事務所は管理があまい」

10年以上ライブ配信のみで生計をたてるBさんはオフ会での恐怖体験を語った。

「ライバーの中には定期的にリスナーとのオフ会を開催する人が多いです。実際に会っておくことでリスナーとの関係が切れにくくなるし、オフ会の参加費や当日のチェキやグッズの売り上げでも稼ぐことができるからです。

数年前、オフ会後にリスナーさんに後ろからずっと後をつけられて、怖くて交番へ駆け込んだことがありました。それ以来、オフ会をするときには必ず、事務所のスタッフに来てもらうようにしています。

あと、オフ会当日はリスナーさんからプレゼントをもらうこともあります。以前、ペットボトルを直接手渡しされたのですが、そのペットボトルを触った瞬間、異様にヌメヌメしていて、よく見ると体液的なものがついていました。

そのときは怖くなってすぐに裏へ行き、手を洗いました。それ以来、飲食物のプレゼントは一切お断りしています」

女性ライバー刺殺事件で送検される高野容疑者(撮影/村上庄吾)
女性ライバー刺殺事件で送検される高野容疑者(撮影/村上庄吾)
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これまで複数の人気ライバーを取材してきた芸能ライター(40代)は業界の危機管理の“あまさ”を指摘した。

「事務所にもタレント(ライバー)にも、『危なっかしい』と感じたことは何度もありました。大手芸能事務所に比べるとタレントはすぐ天狗になり管理もあまく、所属ライバーのプライベートはもちろん仕事内容も把握できていない。トラブルについて問い合わせても『業務委託なのでわかりかねます』とホウレンソウをしていない印象を受けますね。

今回の事件を受け、多くの事務所や配信元の会社がライバーたちに配信場所や個人情報の管理を徹底するように注意喚起がおこなわれたといいます。ですが、ペナルティなどを配信者や事務所につけない限り、トラブルは繰り返されてしまうでしょう」 

2度と同じような事件があってはならない。

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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班