「映像を調べた捜査本部はすぐに不審人物に行きついた」

現場はJR大津京駅前のすぐそばにある38階建てのタワーマンション。2月25日正午前、岩崎さん夫妻が暮らす11階のエレベーターホールで、妻が血まみれになって倒れているのが見つかった。

「見つけた管理人が110番し、駆け付けた警察官が約2時間後に岩崎さん夫妻の部屋に入ると、安三さんも倒れており、現場で死亡が確認されました。部屋に入るのに2時間もかかったのは施錠されていたからです。安三さんの死亡推定時刻は25日正午ごろと推定されており、奥さんが見つかった時間帯にはまだ生きていた可能性もあります。

安三さんの死因は頭蓋内損傷で、奥さんは脳挫傷などで一時意識不明の重体になりました。いずれも鈍器で頭や顔をひどく殴られたとみられ、県警は殺人事件として90人体制で捜査本部を設置しました」(地元記者)

現場となったタワーマンション(撮影/集英社オンライン)
現場となったタワーマンション(撮影/集英社オンライン)
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マンションの玄関はオートロックで、エレベーターなどには防犯カメラが設けられていた。事件があった時間帯の映像を調べた捜査本部はすぐに不審人物に行きついた。

「防犯カメラに男が映っており、捜査本部はこの映像の写真を近所の飲食店で見せて聞き込みをし、男の足取りを追っていました。やがてこの男が夫婦とは別に暮らす息子の真容疑者と分かり、本人が事件後、大津市内の自宅に戻っていないことが分かりました。

その後も本人の行方が分からない状態が続いたため、捜査本部はまず母親に対する殺人未遂容疑で逮捕状を取り、3月6日に顔写真や防犯カメラの映像を公開しました。安三さんも真容疑者が殺害したことを疑っているようです」(地元記者)

公開手配された岩崎真容疑者(滋賀県警Xより)
公開手配された岩崎真容疑者(滋賀県警Xより)