反対派は「教室がすぐに汚れる」「動物の糞でも踏んだら…」
一方で「一足制に反対派」の保護者の意見はどうなのか。
小学4年生の娘を持つ30代自営業の女性は、一足制の実態に眉をひそめた。
「娘は『教室がすぐに汚れちゃうから、上履きがあったほうがよかった』と不満げです。親としても、やはり衛生面が気になりますね。『教室が砂や泥だらけになっていないのか?』『病原菌が持ち込まれるんじゃないか?』と心配になります。教室は昼食をとる場所でもあるので」
小学3年生の息子を持つ40代専業主婦の女性も、この意見に大きくうなずいた。
「息子は『教室や廊下の掃除が大変になった』と言っています。汚れた靴のまま教室にズカズカと入ってくる子もいるみたいで、あまりにひどい場合は、先生がすかさず雑巾で拭かなければならないこともあるそうです。上履きがあったほうが先生も児童もラクだったんじゃないかなと思います」
また、前出の女性は「上履き廃止」に対する心配点をこう述べた。
「もし、通学時に動物の糞を踏んでしまったとして、その靴のまま教室で過ごすとなると地獄ですよね」
時代の流れとともに教育現場では変化が必要とされている。しかし、今回実態を調査した結果、上履きを廃止することによるデメリットもあることがわかった。今後、東京を中心に一足制の流れは加速していくのだろうか?
取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班