奥谷氏は「偽計業務妨害で兵庫県警に被害届を出す」

 さらに立花氏は、秘密会で行なわれた昨年10月25日の百条委で片山元副知事が話したAさんのプライバシーにかかわる発言の録音データも入手して公開。立花氏はこの音声も「維新の県議」から入手したと説明している。

立花氏への文書や録音データ提供に絡んで起きた問題について、2月18日の協議会後に記者に内容を説明した奥谷氏は、偽計業務妨害で兵庫県警に被害届を出すと表明したのだ。

「(県議会事務局などが)業務を妨害され、今回知事選で怪文書の配布とか、録音データが渡されたとかいろいろありますけど、いったい何があったのかはきちんと解明して、県民の皆様に知っていただく必要が私はあると思ってます。

特に、怪文書をきっかけに竹内県議らはひどい誹謗中傷を受けたところがあります。竹内県議の名誉回復のためにも、背後関係はしっかり解明していかないと、と強く思ってます」(奥谷氏)

昨年12月11日、記者会見をする兵庫県議会百条委の奥谷謙一委員長(左)と岸口実副委員長(撮影/集英社オンライン)
昨年12月11日、記者会見をする兵庫県議会百条委の奥谷謙一委員長(左)と岸口実副委員長(撮影/集英社オンライン)

斎藤氏をめぐっては、公金不正支出疑惑に関する告発を兵庫県警が受理している。そのほか、先の知事選で斎藤陣営が公職選挙法で買収として禁じられているSNSを駆使した選挙公報に対価を払った疑いで関係先が家宅捜索を受けるなど、事件としてくすぶっている大型案件が山積している。

「奥谷氏は今回の被害届提出に先立ち、県警と協議を重ねてきたと明らかにしました。県警はこの件も立件できる見通しがあるとみて、奥谷氏に被害届を出す手続きを踏むよう求めたとみられます。

「維新の岸口県議らについては県議会の中で、百条委のメンバーを続ける資格があるのかと疑問視する声が公然と上がり、岸口氏は19日に百条委副委員長を辞職すると言い出しました。斎藤氏の一番の応援団の維新は不利な状況に追い込まれつつあります」(地元記者

兵庫県政の混乱は、百条委の調査終了で落ち着くどころか、さらに広がり続けている。

2月18日、兵庫県議会本会議で議案説明をする斎藤元彦知事(撮影/集英社オンライン)
2月18日、兵庫県議会本会議で議案説明をする斎藤元彦知事(撮影/集英社オンライン)
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班