「岸口さんに『嘘をついてくれ』と言われた」

立花氏は昨年11月5日のYouTubeで、「11月1日に神戸のホテルオークラに片山副知事が待っているということで行ったんですが、ここにいた人が副知事じゃなかったんですよ。県議会議員だったと。この県議会議員に、これ(文書)をもらって来ました。この人が『片山さんの手紙を渡してきてくれと言われた』ということで」と説明。その後、文書を受け取った相手は岸口氏であることを何度か示唆していた。

そして2月7日の記者会見で、この問題を取材してきたTBS「報道特集」から寄せられた質問状を読み上げ、それに対する回答として、

「これを私に渡してくれたのは、兵庫県の百条委員会の副委員長の岸口さんという方です。これについては特段秘匿する必要性がないので。岸口議員から頂きました。
きょう、仲介の人経由で(岸口氏から)電話をもらいましたけど、岸口さんに『嘘をついてくれ』と言われました」

と述べたのだ。

これについて当の岸口氏は10日になって記者団の質問に答え、立花氏と会ったことを認めながら「(文書は)私がお渡ししたものではないです」と主張した。

ところが岸口氏は「立花さんが誤解をしている。“捉え方”だと思う」とも言い始めた。捉え方、という言い回しに違和感を持った報道陣から、「その場で誰かが渡したのか?」との質問が出され、それに岸口氏は「そこは民間の方に迷惑がかかる」とだけ述べた。

1月27日の兵庫県議会百条委に出席した岸口実県議 撮影/集英社オンライン
1月27日の兵庫県議会百条委に出席した岸口実県議 撮影/集英社オンライン

「立花氏と岸口氏のどちらが本当のことを言っているのか、もしくは、どちらも少しずつ事実でないことを言っているのか、現状ではわかりません。

それでも、岸口氏が同行者とともに立花氏と会い、その場で問題の文書が立花氏に渡ったという点では、双方の説明は食い違っていません。渡した当人が岸口氏であれ同行者であれ、その面談の場で立花氏に文書が渡ったことを岸口氏は否定しなかったのです」(地元メディア関係者)