職場の義理チョコ、女性8割超「あげたくない」
近年では、バレンタインにちなんだトラブルの懸念から、義理チョコ交換を禁止する職場や学校も増えてきている。
「子どもでも大人でも、季節のイベントに対し、張り切りたい人もいれば、それに巻き込まれたくない人もいます。会社の場合、明確な上下関係や序列もあり、トラブルに発展するケースは多いです」
バレンタインデーのみならず、退職祝いのカンパの強要や、お花見の場所取りを新人や若い社員に強要、もしくは長期休暇明けのお土産文化など、社内イベントにちなんだ独自の伝統や文化にストレスを感じている社員は多い。
では、このような季節のイベントに際し、求められる配慮や対策はどのようなものがあるのだろうか―。
「あくまで自由参加を強調しつつ、それを断っても不利益を被らないような環境を作ることが理想です。実際のところ断りづらいという気持ちが不満を増大させ、ハラスメント主張に繋がっていきます。
そもそも、そういう文化を疑える世代と受け入れる世代が現在は混合していると感じます。『こういう風潮に同意しかねます』という声がでた時には、会社として見過ごさないことが大事です」
調査会社「インテージ」が2023年に実施した調査によると、「職場の義理チョコをどう思うか」という問いに対し、「あげたくない」と回答した女性が8割を超え、「もらってもうれしくない」と回答した男性が6割を超える結果となった。
本来、人間関係を潤滑に進めるための心遣いでもあった「義理チョコ文化」。だが、バレンタインも含めて、昨今の潮流に合わず、負担と感じる社員が多いのであれば、見直す必要もあるのかもしれない。
取材・文/木下未希 集英社オンライン編集部