〈前編〉

話題となった“水ダウ”出演。バラエティ露出について思うこと

――2022年にはTBS「水曜日のダウンタウン」へのご出演が話題となりましたが、メディア露出に関して、何かご心境の変化があったのでしょうか?

大江裕(以下、同) まず、これまでは北島先生と一緒に歩いてきたわけなのですが、その過程で「いろいろなことにチャレンジしなきゃいけないんだな」ということに気づいたんです。また、個人的にもいっそう「ここままではダメだ」と思いまして。

というのも、あるとき若い方々に「演歌って知っていますか?」と聞いたら、「知りません」と。それが、本当にショックだったんです。それで「この学生さんたちに演歌を聞いてもらうにはどうしたらいいのか」と考えた末に、少し露出を変えていこうと思ったんです。

僕がバラエティ番組に出ることで、「この人は何の仕事をしているんだろう」と気にかけてもらい、その結果、演歌の存在を知ってもらう。

僕の歌じゃなくてもいいんです。演歌というものを、若い世代の方にもっと聞いてもらいたい。そう考えて、バラエティ番組にも出演することにしました。

11月16日で35歳になる大江裕氏
11月16日で35歳になる大江裕氏
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――バラエティ番組にご出演するのは、実際どのような心境なのでしょう? 実はあまり出たくないとか……?

初めて出演した番組が「さんまのSUPERからくりTV」ですから、僕としては「戻ってきたな」という感覚です。歌手デビューするときに「バラエティ番組は卒業だ」と思っていましたが、縁というものは繋がっているもので。

実は、僕が出させていただいた「水曜日のダウンタウン」や「いくらかわかる金?」のディレクターさんが、当時「さんまのSUPERからくりTV」のADだった方なんです。

だから、もし18年前に僕が仕事に対して不誠実だったら、こうした機会もなかったわけです。真面目に向き合ってきたからこそ、応援したいということで、また声をかけていただけたんです。

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――新たに交友が生まれたタレントさんなどはいらっしゃいますか?

たとえば、鈴木奈々さんとは仲よくさせていただいていますね。あとは氷川きよしさんとか、加藤登紀子さんとか……本当にいろいろな方に可愛がってもらっています。