『クズとブスとゲス』が決め手となった出演
――最新作『青春墓場』について、奥田庸介監督と出演した呂布カルマさんに話を聞きたいと思います。
奥田 上映終わったのに取材って(笑)。
呂布 でも、下北沢で9月1日(金)から再上映やるんですね。名古屋はやらないんですか?
奥田 やりますよ。シネマスコーレで10月からやる予定です。ってか、こんな単館のインディーズ映画の取材とかしていていいんですか。PVとれないですよ(笑)。
――PVがほしかったら、BreakingDownの動画見て「誰が誰に啖呵切ってました」とか、シコシコこたつ記事書いてれば、とれるんじゃないですか。別にシコりたくないんで、自分は自分の心が動いたものを取材して書きたいと思います。
奥田 わかりました。
――奥田監督は最新作『青春墓場』で、どうして呂布さんをキャスティングされたんですか?
奥田 ラッパーのダースレイダーさんが「呂布くんが(奥田監督の映画)『クズとブスとゲス』を面白いって言ってたよ」と教えてくれたのがきっかけです。もともと日本語ラップが好きで、呂布さんの音源も聞いていました。今作で後輩をいじめる漫画家役がなかなか決まらなくて、呂布さんが昔、漫画家志望だったことは知っていたのでダメ元で声をかけてみたら、引き受けていただけました。
――呂布さんはどうして出演を決めたんですか
呂布 日々いろんなオファーがくるんですけど、『クズとブスとゲス』を観てたんで「あ! 奥田監督だ! マジか!」って思って。ほとんど芝居の経験がなかったんでチャレンジだなと思って受けました。
――『クズとブスとゲス』、面白いですよね。
呂布 面白いですね。いや本当に。主人公がすごいクズで、しかも監督が演じられている主人公が友達にめっちゃ似ているんですよ。
奥田 BASE【1】さんですよね。
【1】呂布カルマが主宰する「JET CITY PEOPLE」に所属するラッパー。
呂布 はい。僕の友達のB-BOYにすごく似てて、BASEみたいだなぁって思いながら見てたのもあって。
――実際、BASEさんが主人公と共通しているところはありますか?
呂布 あそこまでじゃないですけど、けっこうクズなので、クズっていうかB-BOYなので。だいぶ共通してる部分もありますね。本人にも薦めました、お前にめっちゃ似てるよっつって。