「ころっと変わった」F1後継機の技術評価

そもそも「F16C改」を選定した防衛庁内の「F1後継機総合検討委員会」による各案の総合評価が87年9月から同10月の間にころっと変わったということにも政治介入の匂いがぷんぷんする。

表1,2に見るように最終案として選択された「F16改」の評価は9月時点で最低だったのが10月の最終案では最高評価に変わっているからである。

この表はまさにその「日本航空宇宙工業会」から私が入手した資料で、F18改、F15改、F16改といった機種名が資料に隠されていたものの、それらであることがすぐに判るような説明文がついていた。

アメリカによる日本の“属国扱い”は1950年代から続いている…つぶされてきた繊維産業と航空業の歴史_3
アメリカによる日本の“属国扱い”は1950年代から続いている…つぶされてきた繊維産業と航空業の歴史_4
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こうした技術評価の根本的転換の裏に6月の国防長官の来日や7月における対日米機購入要求決議のアメリカ上院本会議での全会一致採択があったと見るのは自然である。

写真/shutterstock

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