お漏らし対応、着替えも男性保育士が
厚生労働省が公表している資料「保育士の現状と主な取組」によれば、2020年の保育士の男女比率は男性が約4%、女性は約96%だった。5年ごとの調査を見ると、2010年は男性保育士の割合は約2%。2000年は約1%だったので、男性保育士は少ないが増えていることがわかる。
保育士歴およそ30年の女性保育士に、男性保育士の良いところ、悪いところについて聞いた。
この女性保育士が仕事を始めた頃、少しずつ男性保育士が現れ始めたという。
「同期が全部で30数人あまりいる中、5人ぐらいは男性だったかな。気にするお母さんから、男性保育士におむつを替えてほしくないとか、着替えのときは男の先生は嫌だっていう声はあがっていました。でも実際は、男性も女性も同じ仕事をしていましたよ。
『男性だからこれはやらなくていい』ということはないです。トイレも連れていくし、園児がお漏らししたら、すぐ対応する。保育は待ったなしですから。男性保育士は嫌だとか、そういう声があがると、男性保育士が気の毒です。『僕は行けません』とか言われても、私たちも困りますしね。
私の身近に男性保育士の事件はなかったので、性犯罪を目的にして職場に入ってくる人がどういう感じなのかはわかりません。周りにいた男性保育士は、ちょっと変わっていたけれど子どものことを一番に考えていたと思います」