逮捕された男はスラっとした普通の若者
逮捕された男は調べに対し「知人たちを送る途中、逆走しているのを警察に見つかるとヤバイと思い、一方通行路を一気に通り抜けようとした。
酒は飲んだが数時間は経過していたので運転しても大丈夫だと思った」などと供述しているという。
防犯カメラの映像などから、男の運転する車は時速100キロ以上で交差点に突っ込んだとみられ、同署は詳しく分析を進めている。
日の出とほぼ同時刻の早朝、現場付近には混乱が広がった。近くに住む50代の女性が興奮気味に語った。
「ドドーンという響きというか、最初は何かガス爆発でもあったのかという音がして目が覚めました。
何事かと思って外の様子を確認しにいくと、家の近くの道路の真ん中に道を塞ぐように横向きになって一台の車が止まっていました。
その時点では車には誰も乗っていませんでしたが、事故を起こしたのは一目瞭然で、車からはもうもうと煙が出て、爆発するんじゃないかと心配でした。
いつもこの道を散歩するおじさんがいるのですが、その人が大破した車から出てくる若い男性たちに『大丈夫か?』と声をかけたところ、彼らは『大丈夫です』とスタスタ歩いて逃げて行ったようです」
車は「わ」ナンバーだった。この女性が続ける。
「レンタカーでみんなで遊んでたんですかね。運転していた男性は逃げずに被害者の様子を見に行ってたようで、後から警察に事情を聞かれているところを見ましたよ。
スラっとした普通の若者って感じの子で、警察官にも慌てることなく冷静に対応していたように見えました」
近くに住む50代の男性も、ショックを隠せないようだった。
「一方通行の始まりにはきちんと標識も道路にも書かれているのですが、たまに間違えて入ってくる人がいますね。ただ、ここまでの大きな事故はこれまでなかったと思いますよ。
寝てたんだけどドーン、ガシャーみたいなすさまじい音で飛び起きました。外に出るとウチの周辺にもガラスが飛び散っていたり、目の前の街灯も折れてたんで事故にしてはすごい惨状だなと思いました。
暴走車の方には誰も乗っていませんでした。10メートル以上先の交差点のあたりに人だかりができていたので、そちらに行ってみるとそちらもひどい惨状でした」