「爆発した部屋は工事中のスケルトンみたいな状態に」
男は病院に搬送された後に暴れ、県警に公務執行妨害で逮捕されたが、爆発について「自殺しようと思ってガス栓を開けたが死にきれず、我に返って窓を開け、タバコを吸おうと火をつけた途端に爆発した」などと話しているといい、県警で爆発の詳しい原因について調べている。
現場はJR西川口駅まで徒歩2分の距離にある、鉄筋コンクリート15階建てマンションの3階。周囲はマンションやアパートが建ち並ぶ住宅街で、約50メートル離れた建物にまで爆発の衝撃でサッシなどが飛散し、一帯の車や構造物が傷つくなどの被害が出ている。
現場のマンションに住む20代の女性はこう語る。
「昨日の夜は1人で家にいたのですが、夜8時ごろ突然ものすごい爆発音がしました。ドーンというような今まで聞いたことない音でした。住民の誰かが爆弾でも作っていたのか、あるいはテロでも起こったのかと思いました。
何があったのか気になりベランダに行き窓を開けると、現場は私より下の階の部屋でしたが、あたりは煙がもうもうと立ち込めていました。当初はどこの部屋で何が起こったのかは分かりませんでした。ウチのベランダも爆発の衝撃で隣室のベランダと隔てる部分が壊れ、網戸が曲がっていました」
女性は駐車場に停めた自分のバイクが気がかりだったが、しばらくは足がすくんでしまい、地上に降りたのはそれから約30分後のことだったという。
「その頃にはもう、マンションの前に消防車が4、5台きていて、救急隊員や警察の捜査員、野次馬などたくさんの人たちでごった返していました。目の前の陸橋も消防車両で埋め尽くされ、一般の車が動けず足止めされている状態でした。
マンション内の駐車場の車の屋根には爆発で飛んできた瓦礫のような破片が乗っかっていて、私のバイクも傷ついて灰を被っていました。
その時に初めて、爆発した部屋がバイク置き場の目の前の3階の部屋だということがわかりました。その部屋はがらんどうというか、工事中のスケルトンみたいな状態になっていました」