ネガティブな言葉もPRになる!
智頭急行の総務部長・坂本克之氏も同様の意見で「いろんなことを思われる方がいらっしゃるだろうから、呂布さんに対しどうってコメントはありません」としながらも、平成25年に色を塗り替えた際のことをこう振り返る。
「駅舎のピンク色は、ピンクの配色の中でもわりと派手なショッキングピンクですから、10年前に塗り替えられた当時は、もしかしたら一部の町民から“派手すぎでは?”という意見もあったんじゃないかなとは思います。
たしかに自分も初めてあの色を見た時はすごい色になったな、とは思いました。でも実際はこの配色にしてから写真撮影のために訪れる方も増え、恋が叶う駅ということで、ハート型の絵馬は昨年1年間だけで200個以上を売り上げ、大事な観光収入源にもなっています」
その収入源にもなっている取り組みをよそに「気持ちわりぃ」と一刀両断されたことについて聞くと、「我々としましては、発信力のある方だから言葉を慎んでほしいとも思いませんし、なにより呂布さんのXのプロフにも『Twitterなんかパフォーマンスだから真に受けんな。』って書かれてますし、こちらも真に受けておりません」とのことだった。
なんと寛容な智頭鉄道だが、恋山形駅の名誉駅長である最上真澄さん(68歳)もこう述べた。
「なんにしてもネガティブな発言をされる方もおるけど、こちらとしてはその方の発言で駅がさらに有名になると思えばありがたいことです。本当に気持ち悪い色かどうか確かめようじゃないかと、どんどん恋山形駅に来てほしい。それこそ、来い!山形!という意味を込めてピンク色にしたんです」
町の人たちの寛容な言葉で、この炎上は鎮まることだろう。
取材・文/河合桃子
集英社オンライン編集部ニュース班