もしタイムマシンで過去に戻れるなら「1989年くらい」
–––デビューして今年で「半世紀」が経過しますが、ご活動の中で、皆様が「やり直したい…」と思っていることはありますか? 「半世紀」と「反省期」をかけまして。
坂崎 それは常にありますよ。たとえばライブでも、「なんで気がつかなかったんだ」とか「もっと上手くできたな」とか。
高見沢 そういう反省は、それぞれが日々感じているよね。
坂崎 その日のライブ音源を聞き返して、「あのミス、お客さんにバレなかったかな」とか「次は間違えないようにしよう」とかもね(笑)。
–––では、もし一度だけ過去に戻れるとしたら、いつの時代に戻りたいですか?
高見沢 そうだなぁ……僕は、THE ALFEEの活動から少し逸れるけど、1989年くらいですね。
–––それはなぜでしょうか?
高見沢 当時、米・テキサス在住の友人から「(ギブソン社の)1959年製のレスポール・スタンダードが3本出たけど、どれか買う?」と言われたんですよ。写真も送ってくれて、かなり悩んだんですが、結局買わなかったんです。
でも、それ以降も価値が上がり続けて、今では1本ウン千万とするギターになった。1959年製のレスポール・スタンダードを、今の10分の1以下の値段で買えるチャンスがあったんですよ!
坂崎 タイムマシンがあれば、間違いなく3本買いに行くよな。
高見沢 そうだよな~! 当時は100~200万円のギターも高いなと思っていたんだけど、今じゃ桁がひとつ違うからなぁ……。
〈後編はこちら:『THE ALFEEデビュー50周年で語る、厳しすぎる“2代目ALFEE”襲名の条件』〉
取材・文/毛内達大 撮影/下城英悟