近所でも「あの家はヤバイ」とか言われていて
ーー田舎の“やんちゃ”な女の子が突然『egg』モデルとして活動することになるんですが、苦労しませんでしたか?
苦労しました本当に(笑)。最初の仕事はYouTubeで「企画、サムネイル、撮影、全部自分でやってね」と言われるんです。何もわからないまま見よう見まねで頑張っていました。
企画でスッピンをさらすのは当たり前だったし、雑誌の撮影なのに交通費が出ないロケもありましたし……「私、いま何してんの?」と不機嫌になりながら仕事していました(笑)。
でも当時は今ほどYouTubeがメディアとして主流ではなかったですし、モデルがスッピンをさらしてリアルを届けたりとか、私が参加し始めたころの『egg』は、すごく最先端なことにチャレンジしていたんだなと思います。
ーー6年間『egg』モデルとして活動して、いかがでしたか?
あっという間でしたね。とにかく深い6年間でした。
一番よかったのは『egg』モデルを経験したおかげで、親とも仲良くなれたことです。母とは昔から犬猿の仲で「テメェこの野郎!」って殴り合いしてたんです。本当にめっちゃ仲悪かったんですよ。
だから祖母に育てられたんですけど…。昔は近所でも「あの家はヤバイ」とか言われていて。でも芸能界に入ったことで、状況が変わり、祖母にとっても誇らしい存在になれたようです。
母とも昔より普通に話ができています。だから、親と仲良くなれたのも『egg』のおかげ。生きているうちに、親孝行や恩返しをしたいと思うようになりました。
取材・文/毛内達大
写真/石田壮一