ヒカキンも悶絶

今回の報道を受けて、都立高の2年生男子は言う。

「これ、ヒカキンがYouTubeで食べてるの見て、いつか友達と罰ゲームとかで食べようと思ってたんですよ。18禁カレーパウダーが指に付着しただけで『ヒリヒリする』って言ってたし、3枚食べただけで『胃が熱い』と言ってたからマジで辛そうだったけど、別に違法な物じゃないんだし18歳未満でも食べてよくない?」

だが、訪問診療も行う一般内科「CCクリニック」山崎明子院長は子供たちが軽いノリでこのような刺激物を食べることへの危険性を指摘する。

「商品には唐辛子の辛味成分カプサイシンも多く含まれているようですが、カプサイシンは消化促進効果もあり、これにより下痢や腹痛を引き起こした可能性もあります。

また、具合が悪くなった子の中にはもしかしたら無自覚だったアレルギー症状を引き起こし、一種のアナフィラキシーによる気管支や胃腸の浮腫が出た可能性もありますね。

18禁カレーパウダーをシェイクした状態の「18禁カレーチップス」
18禁カレーパウダーをシェイクした状態の「18禁カレーチップス」

これらの症状はほとんどが一過性ですが、慢性的な腹痛の原因となったり、今後、香辛料を摂取した際に腹痛を引き起こす原因になる場合もあります。昼食時という空腹で吸収率が高い時に食べたことも災いしたかもしれません」

「18禁カレーチップス」の製造元である磯山商事の商品ラインナップには「18禁シリーズ」として「カップメン」や「カレー」、「チョコ」といったさまざまな商品があるようだ。前出の金さんによれば、これらも「マニアの間では人気だった」と言う。

ただ、同社ホームページでは2021年2月にも「酸味を呈する商品が発見され、類似商品にも同様の事例が否定できないことが判明致しました」として一部商品の自主回収をしている。購入制限のない商品で“好き者”向け商品だからこそ、消費者側は十分に注意して楽しむ必要があるだろう。

取材・文/河合桃子
集英社オンライン編集部ニュース班