情報を持つことが求心力になる
なお「この分野なら任せて」という自分ワールドを持っている人は、それが個性につながります。
大学の授業で「4人一組になり、LINEを交換して友だちになろう」という課題を出したことがありました。そのとき、あるグループにラーメンに詳しい学生がいて、みんなでラーメン店に行くという企画を実行したのです。
単にラーメンに詳しいというだけなのですが、それでも、グループ内のまとまりをつくるのに、とても役立っていました。
そのほか、「スライドの作成は任せてほしい」「マンガに詳しい」「Webビジネスは詳しい」など、ある程度の情報を持っていることも、魅力の一つになるし、相手に覚えてもらいやすいでしょう。好きなことについては、とことん掘り下げるのもよいと思います。
説明は15秒CMで
好きなことについて話したり、とっておきの情報を話すときは、どうしてもテンションが高くなって、あれこれ教えたくなります。
ですが、たくさん話す必要はありません。重要なのは、「短く話す」ことです。何かを説明するときも、1分、2分ではなく、15秒CMのつもりで話すのです。
たとえ、それほど面白い話でなくても、それが短ければ、聞く側は何とか耐えられるわけです。しかし1分を超えると飽きてきます。話は短いほうがいいのです。
たとえば最近はじまったテレビドラマの話題であれば、どこが面白かったかを、番宣のように15秒とか30秒程度で軽く紹介すれば十分です。
大事なのは、内容よりも「3つ」ということ
このときのコツは、おすすめポイントを3つ入れること。「なんでもベスト3」に続き、ここでも「3つ」で勝負です。話の中に根拠が3つあれば、相手も納得しやすいのです。
私が勤務する「明治大学」を例に、ちょっとやってみましょう。
「私は明治大学をおすすめします。何がいいかというと、長い伝統があり卒業生がとても多いので、どこに行っても知り合いやOBがいます。NHKの朝ドラ『虎に翼』のモデルになった三淵嘉子さんも卒業しています(根拠1)。また、本の街の神保町が近いので、大学の周りが知的な雰囲気です(根拠2)。そして何しろ学生の元気がいい。『前へ』というスローガンを共有しています(根拠3)。そこが一番です。よろしくお願いいたします」
こんな具合です。うまくつなげずに延びたとしても、1分以内で収めることを目標にしましょう。
おすすめポイントを何にするかは、あまり気にする必要はありません。内容よりも、三つという数にこだわりましょう。そして手短に話す。これを意識してください。
写真/shutterstock













