日本武道館に1万人の若者、前代未聞の警備体制

1966年6月29日早朝。英国出身の4人組が日本航空412便で羽田空港に降り立った、彼らはパトカーに先導される車に乗り込むと、そのままヒルトン・ホテルへ向かった。

ホテルと会場の往復以外は、厳重に警戒された部屋に缶詰め状態で過ごすことになった。この時、警視庁の発表ではのべ8,370人もの警官隊が動員された。

そして翌6月30日。日本武道館には1万人もの若者が集まった。お目当ては世界中を席巻する人気ロックバンド、ザ・ビートルズ。

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ファンによる暴動を防ぐという名目で、会場内でも前代未聞の警備体制が敷かれた。

何しろアリーナには観客を一人も入れず、ステージには絶対に観客を近づけないという徹底ぶり。1階席から飛び降りるファンも想定して、多くの警察官が目を光らせている。

それでも午後7時35分にビートルズが登場すると、会場内はたちまち凄まじい歓声に包まれた。