「こんなのは氷山の一角に過ぎないと思います」
どうやらホス狂のAさんは、メンコンはホストクラブより「格下」とみているようだが、歌舞伎町のメンコン事情に詳しいライターのつちけん氏によれば「歌舞伎町のメンコンは今やホスト以上に闇深いかもしれない」と話す。
「メンコンには東京や大阪、福岡などにグループ展開するほどの有名な店もありますが、そのほとんどが今回摘発された『Riot』と同じように風俗営業の届出を出してない店が多いようです。
とくに『Riot』は単独の中小店舗だから目立たないと高を括っていたのか、高校生だけでなく中学生までをも入店させていましたから、今回の件は氷山の一角に過ぎないと思います。
店の前やトー横周辺にキャストが立って店に客引きしていますからね。そのため地方から家出してきてトー横にタムロしてるような子たちの温床にもなっているんです。しかもホスクラのように警察当局にまだ目をつけられていないと思っているのか、売掛をしている店も多いと聞きます」
最近まで、歌舞伎町の大手メンコングループ店に通っていたというBさん(22)も「メンコンは杜撰な営業スタイルだった」と振り返る。
「私はもともとオタク趣味で執事カフェとかに行ってたんですけど、その流れでメンコンにも興味本位で行きはじめました。私が通った店はキャストを2つのグループに分けて“クライナー”と呼ばれる小瓶のお酒をどれだけ飲めるかを競う『ショットバトルイベント』がありました。
キャストが飲む酒代は当然お客持ちで、一本1000円くらいと安価だけどキャスト全員で300本くらい飲むこともあり、『バイト代入ったら払うね』ってツケ払いをしてる若いお客も見かけました。
たまに飲み過ぎて倒れてるキャストもいたし、推してたキャストはやたら私の家に来たがって色恋営業を仕掛けてきた。今思えば怖い面倒な店でした」
昨年末以降、警視庁はトー横周辺の一斉補導を複数回行い、その度に多くの中高生らが補導されているが、中高生の足取りを聴取するなかで「メンコン」という新たなブラックボックスが浮上し、警戒を強めている。
おそらく夏休みになれば、全国各地からトー横を目指して少年少女たちが集うだろう。未成年が“メンコンの沼”に入らないことを切に願う。
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班