「関根容疑者のことを宝島さんは快く思っていなかった」
さらに、近隣の店舗との客引きをめぐるトラブルでは、関根容疑者が幸子さんと一緒に相手の店に乗り込んで抗議し、その過程で双方がそれぞれ相手から暴行を受けたと訴える衝突もしばしば起きていた。
だが、宝島さん夫妻と関根容疑者の双方を知る関係者は、「夫妻と関根が一体になって動いていたのは表だけのことだ」と内情を話す。
「宝島さんがつくり上げたサンエイは上野で14店舗を運営しているとうたっていますが、実際には関根さんが出店計画から店のコンセプトまで決めた“関根プロデュース”ともいえる店が5軒あります。
詳しくはわからないですが、事実上経営を分離し、関根さんが形の上では経営者になっていたはず。関根さんには商売の才覚があったようで、これら5軒はみんな大繁盛していて、サンエイ全体の中でも目立っていたんです。そのため関根さんの存在感は宝島社長をしのぐほど大きくなったと受け止める人もいました」(関係者)
問題はこれが内紛に発展したことだ。
「この状態を宝島さんは快く思っておらず、『おれが社長なんだからもっとおれを立てろ』とか『おれの会社だからもっと(売り上げを)よこせ』みたいなことを口にするようになり、関根さんに圧力をかけていたといいます。
そして、その稼ぎのいい5軒の経営を完全に自分のものにしようとする動きも見せていました。これに対し関根さんは当然抵抗し、内縁の妻である宝島夫妻の長女も『こちら側についた』と周囲に話していた。
つまり宝島夫妻と長女夫婦の対立になり、関係が悪化していたといいます。こうした状況は昨年には周囲には見えていました」(関係者)
さらに今年1月、サンエイではそれまで取締役だった長女が退任し、代わりに次女が取締役に就任した。「長女とその連れ合いである関根をサンエイの経営から外す動き」と周囲には受け止められたという。
「ただし、今回の事件は計画も含め関根が“単独”で考え、暴走した可能性が高い。長女は調べや家宅捜索にも協力的で警察はこれまでも長女を遺族として接している。主犯の内縁の妻ということで、ネットにはいろいろな憶測が出ており、相当ショックを受けている」(社会部記者)