ハラスメントになるかならないかは上司と部下の関係性が重要

――では、今後Z世代が部下たちを指導する立場になった際に、どういったことに気を付けようと考えていますか。

ユカリ まずは後輩や部下の人となりを観察して、様子を見てみる。自分が上司の立場ならそうするかな。その人の仕事のやり方とかコミュニケーションの取り方を学んでから、信頼関係を深めれば、おたがい仕事もやりやすくなるんじゃないかな。

カナ やっぱり世代が違うと信頼を深めることにも一苦労するだろうなっていうのは想像がつくね。私も仕事場では上司・部下の関係なく、いかに信頼関係を築いていけるのかは大事なことだと思うな。信頼関係があれば業務に対して、上司も部下も正直に意見をぶつけ合うことができるだろうし。

私は自分の上司と仕事のことでバチバチにぶつかり合うんだけど、「部下なのに言うこと聞かないなんて生意気だ」とか「失礼だぞ」って注意されたことない。

その上司はきっと年上とか自分が上司であるっていうことにこだわった変なプライドを持っていないから、私と同じ立場で意見を言い合ってくれるんだよね。真剣に意見を聞いて受け止めてくれるからこそ、私も安心して意見を言える。

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ユカリ そういう上司と部下の関係性って理想かも。まさにそれが信頼関係だよね。そのほうがおたがい変な気を遣わずに、我慢することもなく、仕事の質も上げられる気がする。メリットが多いね。

カナ 自分が上の世代になったら、信頼関係を築けるまでは、なるべく懇切丁寧に指導するし、怒ったり、否定したりしないように注意したい。すぐハラスメントって言われたら嫌だし…。

ユカリ 私たちも若いうちはなんでもすぐにハラスメントって言わないように気を付けなきゃかもね(笑)。

――Z世代の彼らも上司に歩み寄っていきたい気持ちはあるのだ。

取材・文/瑠璃光丸凪/A4studio 写真/shutterstock