ケンカなどのトラブルでは仲裁役だった

ここでも平山容疑者が誰かを「アニキ」と呼んでいたこともなかったという。

「ここの職人さんは年代もさまざまで、いろんな現場にチームで行きますが、基本的に先輩に対しては苗字にサン付けで呼ぶことがほとんど。報道ではリョウケンが『アニキ』と供述したと伝えられていましたが、少なくともここでは、彼から『アニキ』なんて言葉を聞いたことありません。逆に彼のことはみんな『リョウケン』と呼んでいました。ここは職人さんの出入りが激しい会社だし、会社全体での飲み会が開かれることもないのでリョウケンのプライベートに関してはわからないですね。もしかしたら職人さん同士で飲みに行ったりする機会はあったかもしれませんが...」

平山容疑者が住んでいたアパート(撮影/集英社オンライン」
平山容疑者が住んでいたアパート(撮影/集英社オンライン」

平山容疑者が数年前に勤めていた千葉県内の建設会社の関係者も「アニキ」の存在には首をひねった。

「およそ1年ぐらい一緒に働いていましたが無断欠勤もなく仕事もマジメにやっていました。辞めたのは去年の8月で、その後は埼玉のほうに行くと聞いていました。もともと知り合いの紹介でここに来ましたが、その前は塗装屋をやっていたと言ってました。悪い連中や反社と繋がりがあって『アニキ』がいたとかそんな話は聞いたことないし、そんな風に思ったこともありませんね」

逆に平山容疑者は、都内の顔馴染みのクラブでは「アニキ分」で通っていたという。軽快なJポップを流していた同クラブのスタッフは驚きを隠せなかった。

「リョウケンが逮捕されたのを知ったのは昨日ですね。知り合いからテレビ報道の映像が送られてきたときは『え、ウソだろ?』って感じで。リョウケンが最後にウチに来たのは今月の初めか先月の終わりころだったけど、いつも通りここの友達と卓を囲んで喋ってたからやっぱりショックですね...」

平山容疑者(本人SNSより)
平山容疑者(本人SNSより)

平山容疑者は5年ほど前からこのクラブに顔を出すようになり、そのうち週末の深夜には常連になっていったという。

「基本的にリョウケンは一人でウチに来て『おーう』みたいな感じで友達と合流するんですけど、ここのクラブは平均年齢が20歳くらいと若いので、リョウケンはみんなの兄貴的な存在でした。それこそ後輩の相談によく乗っていたし、お酒が回ってケンカなどのトラブルが起きたときは『やめとけやめとけ』と止めにいってました。

リョウケンは外見こそ派手だしガタイもいいので、彼が止めに入るとケンカが終わったりしたので、真面目ないい子って印象でしたね。だから後輩たちからも『リョウケンくん』と慕われていたし、彼がウチに来ると、わらわらと卓に人が集まるような感じでした。酒がめちゃくちゃ強いというわけではなかったけど、これ以上飲むとヤバいと思うときは飲まなかったし、ちゃんと自制できる子でしたよ」