自宅でできる腹斜筋の鍛え方

正しい姿勢をキープし、さまざまな体の痛みや不調を改善のためにも、エクササイズで腹圧を保てるようにしましょう。
腹圧を鍛えるトレーニングとして、横隔膜を呼吸によって動かす、プランクなどで腹筋を鍛えるなど、さまざまな方法があります。
しかし、多くの患者さんを診ていると、なかなかハードで続かないようです。

そこで今回は道具を使わずに簡単に出来て、しかも効果の高いエクササイズを2つご紹介します。
これは等尺性収縮(とうしゃくせいしゅうしゅく)といってエクササイズを行ってもケガをしにくい運動になっていますし、トレーニングマットを広げたり、スペースをとったりする必要がないので、いつでもどこでもできるはずです。
では、一緒にやっていきましょう。
 

エクササイズ1(腹斜筋)
1 両足の裏を床面につけ、姿勢を正して座ります。
2 いつも肘をついている方の反対の手を90度、外に開きます。
3 その姿勢から、外側に腕を伸ばしていきます。(側方リーチ)
 (外側にある物を取るようなイメージでできる限り遠くに腕を伸ばしてください)
4 そうすると、いつも肘をついているほうの骨盤が浮いてきて、
  腹斜筋がしっかり働いてきます。
5 その状態を5秒間キープしましょう。
6 ゆっくり元に姿勢に戻します。

慣れてくれば、足を浮かせた状態で同様にエクササイズを行っていただけると、さらに効果的に腹斜筋を働かせることができ、腹圧を高めることができます。


エクササイズ2(腹圧アップ)
1 両足を床面につけた状態で姿勢を正して座ります。
2 その状態からお腹をできる限りぐっ~と凹ましていきます。
  そうすると、腹斜筋をはじめ腹横筋が働いてきます。
3 この状態を5〜10秒キープします。
4 元の状態に戻します。

これらのエクササイズを1日、3〜5回ほど繰り返してみてください。

このエクササイズを通して、日常生活では使えていない「腹斜筋」や「腹横筋」をしっかり働かせることができると、腹圧を高めることができます。

仕事の合間でもできると思うので、隙間時間やトイレに立った後にやってみるなど習慣化すると、自然に姿勢も改善していくでしょう。

また、腹圧を高めることによって、中高年の女性の悩みに多い腹圧性失禁の予防にもなります。

なぜ人は無意識に「肘をつく」のか? マナー違反だけじゃない…顔のたるみ、腰痛…肘をつくことがもたらす3つの悪影響 _4
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肘をつくポーズは、側弯症、下腹が出る、お尻が下がる、顔のたるみ、腰痛に繋がるなどほとんどいいことはなし。無意識にしているようなら、腹圧を高めて正しい姿勢をキープするようにしましょう。

無意識に肘をついてしまっていると思ったときに、このエクササイズを行うことで、ぜひ歪みのないキレイな姿勢を作っていただければと思います。


取材・文/百田なつき