常に自分に対する否定的な態度がある
些細な一言で深く落ち込んでしまうのは、もともと自分が自分に対して否定的な態度をとっているからである。相手のその一言で自分の価値を全否定されたような気持ちになる。
言葉そのものは、まさにその人のある部分を否定したに過ぎない。
例えば「あなたの、その食べ方が気に入らない」ということにしか過ぎない。あるいはフォークの使い方がおかしいのではないかという言い方である。
しかし自己蔑視している人やナルシシストは、その言葉で自分の存在そのもの、自分の価値そのものを否定されたように感じてしまう。
したがって人の何気ない言葉に深く傷ついたときに、必死になって怒りを抑えても、それでその人の心の問題は解決しない。
傷ついたときに、いかに自分が自分に対して否定的な態度をとっていたかということに気がつき、それを改めることが問題解決には重要である。
自分に対する自分の態度を改めないで、必死で怒りを抑えて生活をしても消耗するだけである。表面的にことは収まっていっても、心理的な問題は未解決のまま残る。
自己蔑視している人は、相手の言うことが自分の価値を否定したと受け取ってしまう。
相手にはそのつもりはない。
自分の側に、常に自分に対する否定的な態度があるから、相手の態度や言葉が自分の価値を否定したと受け取ってしまう。
外化(自分の理想を相手に反映しようとすること)であり、動機混同(相手の行動の動機を自分の動機と混同すること)である。
心に傷を持つと、どうしても自分が自分に対して否定的な態度になってしまう。
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