体を張った実録漫画『リアル遠足』の誕生
–––その後も作品を描いては、雑誌への投稿を続けていったのでしょうか。
いえ、それから投稿はせず、活動の場所をインターネット上に変えました。当時、自分のホームページで絵日記とか漫画を公開している人がたくさんいたので、僕も同じようなことを。
そのころから、紙の雑誌で漫画を読む人は今後減っていくんじゃないかという風潮があって、僕もぼんやりとそう思っていたんです。じゃあ、インターネット上で読むことに特化していったほうが生き残れるんじゃないかなぁと。
–––当時はどんな作品を描いていたのでしょうか。
ライフワーク的に、『リアル遠足』という漫画を描いていました。当時大阪に住んでいたのですが、そこを拠点に目的地の神社仏閣を決めて、野宿しながら徒歩で向かうという、体を張ったドキュメンタリー漫画です。
–––漫画サイト「ジャンプルーキー!」にも投稿されている作品ですね。
はい。「ジャンプルーキー!」には1本しかアップしていませんが、トータルで6年くらいは続けていましたね。
–––それらの作品は現在、先生のホームページ上で公開されていますが、先生とともに歩く、一つ目のキャラクターが印象的です。
『リアル遠足』は写真にイラストを添えるスタイルの漫画なので、登場人物が僕1人だとあまりに画面に動きが出ないので、サポートキャラとして登場してもらいました。実はあれ、小学生のころに作ったキャラクターなんですよ。
–––そうなんですね! そのキャラクターですが、時折体の色が変わるのはなぜでしょう。
あれは、描いた日が変わったことを表しています。読者に何か伝えようというより、自分用の目印ですね(笑)。